2026年11月4日 下落率上位10銘柄
- 11月4日の相場:米中間選挙ショックで日経平均は893円安
- 下落率上位10銘柄(東証・ETF除く、11月2日終値比)
- 第1位 光・彩(7878)-19.1%
- 第2位 ウイルコHD(7831)-18.6%
- 第3位 ペイクラウドHD(4015)-16.4%(ストップ安)
- 第4位 日本電技(1723)-15.6%
- 第5位 ウェルディッシュ(2901)約-15%
- 第6位 ラバブルマーケティンググループ(9254)-13.2%
- 第7位 Globee(5575)-11.6%
- 第8位 アウンコンサルティング(2459)-11.3%
- 第9位 ニッカトー(5367)約-11%
- 第10位 SM ENTERTAINMENT JAPAN(4772)-11.0%
- まとめ:逆張りで注目したいのは「業績が崩れていない下げ」
- 免責事項
- 出典
11月4日の相場:米中間選挙ショックで日経平均は893円安
11月4日の東京市場は、米中間選挙で民主党が上下両院の多数派を奪還したとの報道を受け、AI規制強化への警戒から半導体・AI関連株に売りが集中しました。日経平均は一時3,000円超下げ、6万円の大台に迫ったあと買い戻され、終値は前営業日比893円安の6万2,188円でした。
プライム市場では約7割の銘柄が下落し、東証グロース市場指数も4日続落。国内金利の上昇も重なり、割高感の出やすい中小型・新興株にも売りが波及しました。
ただし、今回の下落率上位10銘柄を見ると、地合いだけで説明できる銘柄は半分ほどです。残りは情報漏えい、上場廃止、決算の出尽くしといった個別材料が引き金になっています。逆張りを考えるうえで、この「地合い要因」と「個別要因」の見極めが最も重要です。
下落率上位10銘柄(東証・ETF除く、11月2日終値比)
| 順位 | 銘柄(コード・市場) | 下落率 | 終値 | 主な下落要因 | 予想配当利回り | 配当性向 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 光・彩(7878・S) | -19.1% | — | 東証上場廃止(名証単独へ) | 約4%(35円) | 約17%(概算) |
| 2 | ウイルコHD(7831・S) | -18.6% | 48円 | 業績・財務不安、特別注意銘柄 | 約4.2%(2円) | 約100% |
| 3 | ペイクラウドHD(4015・G) | -16.4% | 409円(S安) | 子会社の大規模情報漏えい | 0%(無配) | — |
| 4 | 日本電技(1723・S) | -15.6% | 1,672円 | 7〜9月期の営業減益 | 約3.3%(56円) | 約41% |
| 5 | ウェルディッシュ(2901・S) | 約-15% | 71円前後 | ストップ高の反動、無配転落 | 0%(無配) | — |
| 6 | ラバブルMG(9254・G) | -13.2% | 801円 | 新興株安、業績予想なし | 0%(無配) | — |
| 7 | Globee(5575・G) | -11.6% | 1,043円 | 新興株安、薄商い | 0%(無配) | — |
| 8 | アウンコンサル(2459・S) | -11.3% | 110円 | 赤字継続、10年来安値を更新 | 0%(無配) | — |
| 9 | ニッカトー(5367・S) | 約-11% | 1,070円前後 | 好決算の出尽くし | 約2.5%(27円) | 約37%(概算) |
| 10 | SMEJ(4772・G) | -11.0% | 65円 | 決算発表日の手仕舞い売り | 約1.5%(1円) | 約46% |
※順位は大引け前後に公表された複数のランキング・株価情報を突き合わせて作成。終値が確定値で確認できない銘柄は「約」と表記しています。10位はBCC(-10.9%)、三井化学・レイヤード(いずれも約-10.3%)と僅差です。配当は会社予想ベース、利回りは表の株価で計算しています。
第1位 光・彩(7878)-19.1%
下落理由: 東証が10月30日に同社株の上場廃止を決定し、整理銘柄に指定しました。東証での最終売買は11月30日、上場廃止日は12月1日で、以後は名古屋証券取引所メイン市場の単独上場になります。業績は好調ですが、東証で売買できなくなることによる流動性低下を嫌った「出口を急ぐ売り」が2営業日続けて殺到しています。
アナリストの視点: 宝飾品・ジュエリーパーツの受注は国内外とも堅調で、会社は9月に通期予想を売上高55億円、営業利益5億円(前期比2.8倍)へ上方修正しています。期末配当も特別配当5円を含む35円へ増額済みで、業績面に売られる理由はありません。PERは一桁台前半とみられ、名証上場は続くため、企業価値と株価の乖離は大きいと考えます。ただし営業益の上振れには原材料高に伴う在庫評価益など一時要因が含まれる点は割り引いて見るべきです。
ディーラーの視点: 整理銘柄は需給がすべてです。東証で売り切りたい投資家が12月1日まで出続けるため、目先は名証の板の薄さも重なり値が飛びやすい局面です。逆張りなら、売りが一巡して出来高が細り始めるタイミングを待ち、名証での売買に慣れたうえで少額から、が基本です。
配当: 2027年1月期の予想配当は1株35円(普通30円+特別5円、期末一括)。表の水準なら利回りは約4%、配当性向は概算で2割弱と余力があります。
第2位 ウイルコHD(7831)-18.6%
下落理由: 当日の新たな開示は確認できず、10月期末を過ぎて業績・財務への不安が売りを呼んだ形です。同社は東証の特別注意銘柄の指定が続いており、10月に入って投資有価証券の売却益計上、子会社への債権放棄、取締役の辞任と、守りの開示が相次ぎました。株価は40円台の低位株で、わずかな売りでも下落率が大きくなります。
アナリストの視点: 2026年10月期は経常損益3.8億円の赤字予想で、第3四半期累計でも2.5億円の赤字でした。最終黒字(予想0.3億円)は資産売却による特別利益頼みで、本業の印刷・通販の採算改善はまだ見えていません。12月に予定される本決算で、来期の黒字化計画と内部管理体制の改善状況が示されるかが焦点です。
ディーラーの視点: 信用買い残が多い低位株は、下げ局面で追証による投げが連鎖しやすい構図です。特別注意銘柄は改善が認められなければ上場廃止リスクもあるため、逆張りは「上場維持の道筋が開示されてから」で遅くありません。
配当: 2026年10月期の予想配当は2円(期末)。48円なら利回りは約4.2%に見えますが、予想EPSは2円前後で配当性向はほぼ100%。業績次第で減配・無配の可能性も意識しておくべきです。
第3位 ペイクラウドHD(4015)-16.4%(ストップ安)
下落理由: 子会社アララのメール配信サービス「アララメッセージ」への不正アクセスで、11月2日の第2報で被害が大きく膨らみました。当初はメールアドレス約301万件としていたものが、約7,700万件(持ち出しの恐れを含む)へ拡大し、対象は最大約380社、氏名や住所などの会員情報も含まれます。サービスは10月31日から全面停止で再開時期は未定、カード会社を装う不審メールが最大約713万通送られたことも判明し、ストップ安まで売られました。
アナリストの視点: 焦点は三つです。契約企業への補償・損害賠償、サービス停止中の売上消失、そして解約の連鎖です。メッセージング事業は同社の収益柱の一つで、キャッシュレス(独自Pay)事業への信用低下も懸念されます。会社は業績影響を精査中としており、数字が出るまでは株価に底値の根拠を置きにくい状況です。
ディーラーの視点: 情報漏えい銘柄は、被害の全容と特別損失の額が出た日が「悪材料出尽くし」になりやすいのが経験則です。今はまだ続報が出るたびに売られる段階で、ストップ安の翌日は寄り付きの気配と出来高を見てから判断するのが無難です。
配当: 無配が続いており、配当利回り・配当性向とも対象外です。情報漏えいの損失額も読めないため、当面は株主還元を期待する銘柄ではありません。
第4位 日本電技(1723)-15.6%
下落理由: 午後2時30分に発表した2027年3月期上期(4〜9月)決算で、直近の7〜9月期だけを切り出すと営業利益が27.9億円と前年同期比3.1%減益だったことが嫌気されました。売上高営業利益率も28.1%から25.2%へ低下しています。決算発表後に下げ幅を急拡大し、終値は309円安の1,672円でした。
アナリストの視点: 上期累計では売上高197.6億円(5.8%増)、営業利益45.5億円(9.9%増)と増収増益で、経常利益の通期計画に対する進捗率は38.2%と過去5年平均(25.7%)を大きく上回ります。ビル・工場向けの空調計装は下期偏重の業種で、通期計画(営業益125億円)の達成確度はむしろ高いと見ます。一方、利益率がピークアウトしたとの見方が広がれば、これまでの高いバリュエーションは修正されやすい点に注意が必要です。
ディーラーの視点: 引け前1時間で15%超下げたのは、好業績を前提に積み上がった買いが一斉に手仕舞われた典型的な「決算跨ぎの失望」です。この手の下げは翌日以降に押し目買いと戻り売りがぶつかりやすく、まずは当日安値を割らずに出来高が落ち着くかを確認したいところです。
配当: 2027年3月期の予想配当は56円(中間20円+期末36円)。1,672円での利回りは約3.3%、予想EPS136.5円に対する配当性向は約41%です。政策保有株の縮減方針も打ち出しており、株主還元の姿勢は評価できます。
第5位 ウェルディッシュ(2901)約-15%
下落理由: 前営業日の11月2日に69円から84円へストップ高まで買われた反動です。出来高500万株超の短期資金が流入した直後で、4日は地合い悪化とともに利益確定売りが一気に出ました。もともと10月に元代表取締役の不適切な取引問題を理由に期末配当を無配にし、株主優待の廃止も発表して100円を割り込んだ銘柄で、戻りは「材料なきリバウンド」と見られていました。
アナリストの視点: 9月29日付で特別注意銘柄に指定されており、内部管理体制の改善が最大の論点です。不適切取引が業績・財務に与える影響の確定もこれからで、ファンダメンタルズで適正株価を議論できる段階にありません。自己資本比率は高い一方、11月26日の株主総会に諮る定款変更など資本政策の行方も注視が必要です。
ディーラーの視点: 70円前後の超低位株で、ストップ高→急反落という値動きは短期筋の回転売買そのものです。ボラティリティを取りにいくデイトレ以外では、手を出しにくい局面です。
配当: 2026年8月期の期末配当は予定の4円から無配に変更、株主優待も廃止済みです。配当利回り・配当性向とも対象外となります。
第6位 ラバブルマーケティンググループ(9254)-13.2%
下落理由: 当日の個別材料は見当たらず、グロース市場全体の下げに薄商いが重なったことが主因とみられます。午前の出来高は1万株に届かず、少ない売りで値が大きく飛びました。
アナリストの視点: SNS運用支援ツール「comnico Marketing Suite」を軸にした事業は伸びている一方、2025年10月の第三者割当増資で親会社が替わり、決算期も3月に変更しました。その過程で2026年10月期の業績予想を取り下げ、直近の第1四半期(4〜6月)は損失計上、投資有価証券評価損も計上しています。新体制での通期計画が示されないことが、株価の重しになっています。
ディーラーの視点: 時価総額十数億円の小型株は、指数が崩れた日に買い板が消えやすい典型です。材料なき下げは戻りも早いことがありますが、板の厚みが戻るまでは成行注文は避けたいところです。
配当: 上場以来無配で、今期も配当予想はゼロ。配当利回り・配当性向とも対象外です。
第7位 Globee(5575)-11.6%
下落理由: 個別の悪材料は確認できず、新興株安と薄商いが原因です。終値は137円安の1,043円で、一日の出来高はわずか1万2,900株。午後には下落率が10%を超え、空売り規制の対象にもなりました。
アナリストの視点: AI英語学習アプリ「abceed」の有料会員は15万人まで伸び、2027年5月期は売上高24.5億円、経常利益6.2億円(38.7%増)を計画しています。第1四半期の経常利益は1.45億円で進捗率23.4%と計画線上です。予想PERは12倍前後、ROEは30%台で、業績面から見れば今回の下げは行き過ぎと評価できます。
ディーラーの視点: 1日1万株台の銘柄は、数百万円の売りで値が崩れます。業績が崩れていない「需給だけの下げ」は逆張りの好機になりやすい一方、買うときも板を見ながら指値で少しずつ、が鉄則です。
配当: 無配で、今期も配当予想は0円。配当利回り・配当性向とも対象外です。
第8位 アウンコンサルティング(2459)-11.3%
下落理由: 当日の開示は見当たらず、続落基調の中で下げが加速しました。10月30日にも11%超下げており、4日は一時107円と年初来安値・10年来安値を更新。時価総額は約8億円まで縮んでいます。
アナリストの視点: SEOや検索連動型広告を多言語・海外向けに手がけますが、2026年5月期は売上高2.5億円、最終損益0.4億円の赤字と、赤字が続いています。今期予想も未開示で、黒字化の道筋が見えないことが株価の重しです。PBRは2倍台後半で、純資産面からの割安感もありません。
ディーラーの視点: 100円の節目を前に、損切りの売りが出尽くすかが目先の分岐点です。業績の裏付けがない低位株の「節目買い」は、割れたときに下げが加速しやすい点に注意が必要です。
配当: 無配が続いており、今期の配当予想も0円。配当利回り・配当性向とも対象外です。
第9位 ニッカトー(5367)約-11%
下落理由: 11月2日に発表した上期決算は、営業利益9.4億円(前年同期比89.3%増)と9月に上方修正した水準(8.2億円)も上回りました。しかし通期予想(営業利益12.2億円)は据え置かれ、「上振れは織り込み済み」として材料出尽くしの売りが優勢になりました。
アナリストの視点: 産業用セラミックスは電子部品向けの市況上昇と、自動車・重機関連の設備投資で好調です。上期だけで通期営業益計画の約8割を稼いでおり、下期に大きな失速がなければ再度の上方修正余地は十分あります。保守的な会社計画を前提にした売りは、むしろ見直し余地を残していると考えます。
ディーラーの視点: 10月上旬の1,400円台から調整が続く中での決算で、戻り売りと出尽くし売りが重なりました。次の上方修正を先回りするなら、出尽くし売りが一巡して下げ止まりを確認してから、分割で拾うのが定石です。
配当: 2027年3月期の予想配当は27円(中間15円+期末12円)で、9月に中間配当を4円増額しています。1,070円前後での利回りは約2.5%、配当性向は概算で4割弱(前期実績は32.4%)です。
第10位 SM ENTERTAINMENT JAPAN(4772)-11.0%
下落理由: 11月4日は第3四半期決算の発表予定日でした。8月の中間決算発表後に1日で約16%急落した経緯があり、今回も発表前に持ち高を減らす売りが出たとみられます。終値は8円安の65円で、新興株安も下げを増幅しました。
アナリストの視点: 中間期は売上高61.7億円(26.8%増)、営業利益2.3億円(67.5%増)と好調でしたが、通期の営業利益計画は2.47億円で、上期だけで9割超を達成済みです。会社計画どおりなら下期はほぼ利益が出ない計算で、韓国アーティスト関連のイベント・物販の偏りが大きいビジネスの難しさが表れています。第3四半期の数字で下期の姿がどこまで見えるかが焦点です。
ディーラーの視点: 60円台の低位株で1円の値動きが1.5%前後に相当するため、下落率が大きく出やすい銘柄です。決算内容を確認してからでも遅くなく、発表翌日の寄り付きの反応を見て判断するのが現実的です。
配当: 2026年12月期の予想配当は1円(前期2円から減配)。65円での利回りは約1.5%、予想EPS約2.2円に対する配当性向は約46%です。
まとめ:逆張りで注目したいのは「業績が崩れていない下げ」
10銘柄を下落の質で分けると、逆張りの優先順位がはっきりします。
| 分類 | 銘柄 | 逆張りの考え方 |
|---|---|---|
| 業績は堅調、需給・出尽くしの下げ | 日本電技、ニッカトー、Globee | 第一候補。下げ止まりを確認して分割で |
| 業績好調だが制度要因の売り | 光・彩 | 東証での売りが一巡する12月1日前後が焦点 |
| 悪材料の全容がまだ見えない | ペイクラウドHD | 損失額と再開時期が出るまで待つ |
| 会社計画・決算待ち | SMEJ、ラバブルMG | 数字を確認してから判断 |
| 財務・管理体制に課題 | ウイルコHD、ウェルディッシュ、アウンコンサル | 見送りが無難 |
アナリスト目線で見れば、日本電技とニッカトーは「通期計画の上振れ余地を残したままの出尽くし売り」で、配当利回りも2.5〜3.3%と下支えがあります。ディーラー目線では、今日の下げは米中間選挙という外部要因で増幅されており、地合いが落ち着けば需給だけで売られた銘柄から先に戻る可能性があります。タイミングの良い逆張りには、まず「なぜ下げたか」を仕分けることが欠かせません。
免責事項
本記事は情報提供を目的としたもので、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。「アナリストの視点」「ディーラーの視点」は公開情報をもとにした当ブログの見解です。数値は記事作成時点のもので、投資判断はご自身の責任でお願いします。
出典
- 日経平均は大幅続落、米中間選挙受け半導体・AI関連株に売り(財経新聞/フィスコ)
- 東証上場廃止等の決定:光・彩(日本取引所グループ)
- 光・彩は急落、東証への上場廃止申請で名証単独上場に移行へ(松井証券)
- ペイクラウドがS安、子会社アララ情報漏えいの規模拡大を嫌気(株探)
- 日本電技は後場下げ幅急拡大、直近の7~9月期営業益が3%減(株探)
- 日本電技、上期経常は13%増益で着地(株探)
- ニッカトー 大幅反落、上半期上振れ決算も出尽くし感優勢に(財経新聞/フィスコ)
- 東証グロース指数は4日続落(財経新聞/フィスコ)
- ウェルディッシュ 急落、無配転落や株主優待制度の廃止を発表(財経新聞/フィスコ)
- 株価値下がりランキング(みんかぶ)
- SM ENTERTAINMENT JAPAN 配当情報(Yahoo!ファイナンス)
- ニッカトー 配当情報(Yahoo!ファイナンス)
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