2026年9月30日 値下がり率上位10銘柄
東証大引け確定値ベース
- 本日の相場概況
- 一覧表
- 1位 アクセルスペースHD(402A)421円 -100円(-19.19%)
- 2位 アドバンスクリエイト(8798)105円 -19円(-15.32%)
- 3位 メディシノバ(4875)249円 -43円(-14.73%)
- 4位 ウェッジホールディングス(2388)27円 -4円(-12.90%)
- 5位 ファーストアカウンティング(5588)728円 -90円(-11.00%)
- 6位 リベルタ(4935)173円 -20円(-10.36%)
- 7位 SBIインシュアランスグループ(7326)2,151円 -248円(-10.34%)
- 8位 スローガン(9253)760円 -73円(-8.76%)
- 9位 Skyfall(625A)1,900円 -180円(-8.65%)
- 10位 デジタリフト(9244)1,241円 -104円(-7.73%)
- まとめ
本日の相場概況
9月30日の東京市場は、日経平均が前日比1,272円高の66,753円と大幅反発しました。原油先物の下落で中東リスクへの警戒がやや和らぎ、ソフトバンクGや銀行株など大型株に買いが集まった一日です。東証グロース市場指数も5日ぶりに反発し、値上がり銘柄が値下がり銘柄を大きく上回りました。
地合いが良い日に大きく売られる銘柄には、ほぼ例外なく「個別の悪材料」があります。今日の上位10銘柄も、衛星の不具合、特別注意銘柄指定、臨床試験の失敗、上場廃止懸念、合併比率へのサヤ寄せと、それぞれはっきりした理由を抱えています。
※値下がり率8位のNZAM 上場投信 米国国債7-10年(538A、-9.52%)はETFで、下落理由・配当性向の分析対象になじまないため除外し、11位のデジタリフトを繰り上げています。
一覧表
| 順位 | コード | 銘柄 | 市場 | 終値 | 前日比 | 下落の主因 | 予想配当 | 配当性向 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 402A | アクセルスペースHD | グロース | 421円 | -19.19%(S安) | 新衛星4機に通信不具合 | 無配 | ― |
| 2 | 8798 | アドバンスクリエイト | プライム | 105円 | -15.32% | 特別注意銘柄に指定 | 無配 | ― |
| 3 | 4875 | メディシノバ | スタンダード | 249円 | -14.73% | 第2相試験で主要評価項目未達 | 無配 | ― |
| 4 | 2388 | ウェッジHD | グロース | 27円 | -12.90% | 上場維持基準の判定日到来 | 無配 | ― |
| 5 | 5588 | ファーストアカウンティング | グロース | 728円 | -11.00% | 明確な個別材料なし(需給) | 3.90円(約0.5%) | 約20%(推計) |
| 6 | 4935 | リベルタ | スタンダード | 173円 | -10.36% | 無配転落後の急反発の反動 | 無配 | ― |
| 7 | 7326 | SBIインシュアランスG | グロース | 2,151円 | -10.34% | SBIGAMとの合併比率にサヤ寄せ | 利回り約2.6% | 4割前後(推計) |
| 8 | 9253 | スローガン | グロース | 760円 | -8.76% | 第2四半期の利益伸び悩み | 無配 | ― |
| 9 | 625A | Skyfall | グロース | 1,900円 | -8.65% | 新規上場後の過熱感の反動 | 無配 | ― |
| 10 | 9244 | デジタリフト | グロース | 1,241円 | -7.73% | 優待権利落ちの売り継続 | 無配(優待のみ) | ― |
配当は会社予想ベース。配当性向の「推計」は、公表されているPER・配当利回り・EPSから逆算した概算値です。
1位 アクセルスペースHD(402A)421円 -100円(-19.19%)
下げた理由 29日の取引終了後、7月7日に打ち上げた小型衛星「GRUS-3」7機のうち4機で通信系統の不具合が確認されたと開示しました。30日は朝から売り気配のまま切り下がり、ストップ安の421円で引けています。
アナリストの視点 同社の地球観測データ事業「AxelGlobe」は、衛星の機数を増やして撮影頻度を上げることが成長ストーリーの柱です。新規7機の過半が使えないとなれば、データ販売の拡大ペースは確実に遅れます。焦点は①地上からの復旧が可能か、②軌道上保険でどこまで損失を補えるか、③代替機の打ち上げ時期、の3点。利益剰余金は大幅なマイナスで、赤字が続く中での設備トラブルだけに、追加の資金調達(増資)リスクも意識しておくべきです。
ディーラーの視点 ストップ安で売り注文が残っており、翌日も売りが先行しやすい形です。7月29日につけた年初来安値413円がすぐ下にあり、ここを割り込むと上場来安値圏で支えが見えにくくなります。短期で拾うなら、不具合の続報で「復旧見込み」が出るまで待つのが定石。見切り売りが一巡して出来高が細るまでは手を出さない方が無難です。
今後の展望 続報の内容次第で振れ幅が大きい局面です。宇宙関連のテーマ性は残りますが、業績面の回復には時間がかかる見通しです。
配当データ 予想配当:無配 / 配当性向:赤字のため算出不可
2位 アドバンスクリエイト(8798)105円 -19円(-15.32%)
下げた理由 不適切会計の問題を受け、29日に東京証券取引所から特別注意銘柄に指定され、上場契約違約金の支払いも求められました。9月18日には第三者委員会の調査費用などで今期最終損益を黒字予想から約3.9億円の赤字へ下方修正しており、悪材料が重なっています。
アナリストの視点 特別注意銘柄は、内部管理体制の改善が認められなければ上場廃止に至る可能性がある指定です。保険代理店としての営業基盤は残っていますが、ガバナンスの立て直しが確認できるまで機関投資家は買いにくい状況です。過年度決算の訂正も続いており、財務数値そのものの信頼回復が先決です。
ディーラーの視点 6月につけた10年来安値112円を明確に割り込み、100円の節目が目前です。100円割れでは個人の投げ売りが出やすく、下値のめどが立ちにくい。指定直後は反発しても戻り売りに押されるパターンが多い点に注意が必要です。
今後の展望 11月の本決算と、改善計画の進捗がカギ。上場維持の見通しが立つまでは、株価は低位で不安定な動きが続きそうです。
配当データ 予想配当:無配 / 配当性向:最終赤字予想のため算出不可
3位 メディシノバ(4875)249円 -43円(-14.73%)
下げた理由 開発中の「MN-001」について、2型糖尿病に伴う高中性脂肪血症・脂肪肝を対象とした第2相試験の速報結果を発表。24週時点の中性脂肪や肝脂肪の低下はプラセボを上回ったものの、統計的な有意差は出ませんでした。28日に大きく下げ、29日はストップ安、30日も売りが止まらず3日続落です。
アナリストの視点 主要評価項目の未達は、創薬ベンチャーにとって最も重い悪材料です。会社側は「より大規模な試験で評価が必要」としていますが、追加試験には資金と時間がかかり、提携先探しも難しくなります。他のパイプラインの進捗と手元資金の残りを確認するまでは、評価を大きく引き下げざるを得ません。
ディーラーの視点 29日はストップ安で売買がほとんど成立せず、売りが30日に持ち越されました。売買代金が急増しており、まだ投げが続いている段階です。9月18日の年初来高値510円からは半値以下で、材料発表前の期待買いがほぼ剥がれた形。6月安値190円が次の目安です。
今後の展望 次の臨床計画の公表まで、材料難の状態が続きそうです。
配当データ 予想配当:無配 / 配当性向:赤字のため算出不可
4位 ウェッジホールディングス(2388)27円 -4円(-12.90%)
下げた理由 同社はグロース市場の上場維持基準(時価総額)を満たしておらず、改善期間中です。その判定基準日が本日9月30日で、基準を満たせない可能性が極めて高いことから、上場廃止を見越した売りが出ています。第3四半期累計では持分法投資損失が12億円超に膨らみ、業績も悪化しています。
アナリストの視点 時価総額は10億円強と基準を大きく下回っており、判定日までに改善するのは現実的ではありませんでした。今後は監理銘柄・整理銘柄への指定を経て上場廃止となる流れを想定すべきです。タイのオートバイローン事業自体の価値とは別に、上場企業としての選択肢が狭まったことが株価を押し下げています。
ディーラーの視点 27円という超低位株で、1円動くだけで3〜4%の値動きになります。上場廃止が決まると整理銘柄として売買されますが、その時期は投機的なマネーゲームになりがちです。値動きの大きさに惹かれて手を出すのはリスクが高すぎます。
今後の展望 東証からの判定結果の公表待ち。上場廃止リスクを前提に考える局面です。
配当データ 予想配当:無配 / 配当性向:赤字のため算出不可
5位 ファーストアカウンティング(5588)728円 -90円(-11.00%)
下げた理由 本日時点で、下落に直結する適時開示やニュースは確認できませんでした。9月10日にAIで会計伝票の税務論点をチェックする新サービスを発表して買われた後、上昇分が剥がれる流れにあります。同じ会計ソフト系のfreeeも下落しており、グロース市場内でAI・SaaS銘柄から資金が抜けた影響と見られます。
アナリストの視点 経理特化型AIという事業領域は、経理人材の不足を背景に中長期の需要が見込めます。直近決算も増益基調で、ファンダメンタルズが急に崩れたわけではありません。ただ、PERは40倍前後と成長期待を織り込んだ水準で、材料がない日には利益確定売りが出やすい銘柄です。
ディーラーの視点 時価総額が小さく、まとまった売りが出ると値が飛びやすい需給です。6月の年初来安値650円までは下値余地があり、700円の節目を守れるかが短期の分かれ目。材料なしの下落は翌日以降に自律反発も起きやすく、出来高を伴って下げ止まるかを見極めたいところです。
今後の展望 新製品の導入実績など、成長を裏付ける開示が出れば見直し余地あり。それまでは地合いに左右されやすい展開が続きそうです。
配当データ 予想配当:年3.90円(2026年12月期、配当利回り約0.5%) / 配当性向:約20%(PERからの推計)
6位 リベルタ(4935)173円 -20円(-10.36%)
下げた理由 9月15日に今期業績予想を大幅に引き下げ、最終損益を6.7億円の赤字予想とし、配当も無配に修正しました。翌日に26%超の急落、17日に127円の年初来安値をつけた後、28日にかけて200円台まで急反発。30日はその反発分を吐き出す2日連続の大幅安です。
アナリストの視点 無配転落と最終赤字という事実は変わっておらず、急反発は業績の裏付けを欠いた短期資金の動きでした。日用品・化粧品の企画開発力はあるものの、収益構造の立て直し策が示されるまで、本格的な評価回復は見込みにくい状況です。
ディーラーの視点 28日の急反発では出来高が1,000万株を超え、短期勢が大量に入りました。その買い玉の手じまいが29日・30日の下げの正体です。150円前後で下げ止まれば再度の短期リバウンド狙いも出ますが、値動きの荒さは上級者向けです。
今後の展望 次の決算で赤字幅の縮小や再建策が示せるかが焦点です。
配当データ 予想配当:無配(2026年12月期、従来予想から無配に修正) / 配当性向:最終赤字予想のため算出不可
7位 SBIインシュアランスグループ(7326)2,151円 -248円(-10.34%)
下げた理由 30日朝、SBIグローバルアセットマネジメント(4765)を存続会社とする吸収合併で経営統合すると発表しました。同社株1株に対しSBIGAMの株式3.53株が割り当てられ、2027年3月30日に上場廃止となる予定です。前日の株価が、合併比率から計算される理論価格を上回っていたため、そこに向けて一気にサヤ寄せが起きました。
アナリストの視点 SBIGAMの株価は610〜620円台で、3.53倍すると約2,170〜2,200円。前日終値2,399円はこれより1割ほど高く、株主にとっては「プレミアムのない統合」と受け止められました。一方で統合後は、運用資産14兆円超の運用会社の株主になるため、資産運用と保険の一体経営が機能すれば中長期の成長余地はあります。
ディーラーの視点 今後はSBIGAM株価×3.53に連動する「合併裁定」の銘柄になります。本日の終値はほぼ理論価格に収れんしており、ここからの独自の値動きは限られます。SBIGAMとの価格差が開いたときの裁定取引が中心で、短期売買の妙味は薄れました。
今後の展望 株主総会での承認を経て、2027年4月1日に合併の効力発生予定。今後の株価はSBIGAMの値動き次第です。
配当データ 予想配当利回り:約2.6%(会社予想、急落前株価ベース) / 配当性向:4割前後(PER約16倍と利回りからの推計)。統合後に受け取るSBIGAM株の予想配当利回りは3%台後半です。
8位 スローガン(9253)760円 -73円(-8.76%)
下げた理由 29日に発表した上期決算で、上期の営業利益は3.42億円でした。第1四半期だけで3.09億円を稼いでいたため、第2四半期単独では0.3億円程度にとどまった計算になり、伸び悩みと受け止められました。
アナリストの視点 同社は新卒採用支援が主力で、売上・利益が第1四半期(3〜5月)に大きく偏る季節性があります。実際、上期の経常利益は前年同期比8%増で、すでに通期計画を上回っています。第2四半期の数字だけを見た売りは、やや過剰反応の面があります。通期計画を上方修正するかどうかが次の注目点です。
ディーラーの視点 時価総額20億円前後の小型株で、決算翌日は機械的な売りが出やすい銘柄です。700円台前半に過去のもみ合いゾーンがあり、そこで下げ止まれば決算の中身を見直す買いが入る可能性があります。
今後の展望 業績の中身は悪くなく、上方修正や株主還元の方針が出れば見直し余地あり。
配当データ 予想配当:無配(2027年2月期) / 配当性向:無配のため0%
9位 Skyfall(625A)1,900円 -180円(-8.65%)
下げた理由 9月17日に新規上場したばかりのリワード広告会社です(公開価格1,500円、初値1,760円)。29日にストップ高の2,080円で引け、30日も朝方に一時ストップ高まで買われましたが、高値から一転して売りに押され、大きな陰線で引けました。企業固有の悪材料ではなく、上場直後の過熱した需給の反動です。
アナリストの視点 リワード広告基盤「SKYFLAG」を軸に売上高160億円超と規模があり、前期の営業利益も大きく伸びています。予想PERは10倍台後半と、グロースの新規上場株としては割高感は強くありません。業績面から見れば、上場後の急騰はやや先走りでした。
ディーラーの視点 30日の出来高は1,800万株を超え、発行済株式数の2倍以上が1日で売買されました。信用倍率も極端に買いに偏っており、短期の信用買いが積み上がった状態です。一時ストップ高からの大陰線は天井を示唆する典型的な形で、しばらくは戻り売りが出やすいでしょう。
今後の展望 初めての決算発表で成長性を確認できるかが焦点。需給が落ち着くまでは値動きの荒い展開が続きそうです。
配当データ 予想配当:無配 / 配当性向:無配のため0%
10位 デジタリフト(9244)1,241円 -104円(-7.73%)
下げた理由 9月末は同社の株主優待(デジタルギフト)の権利確定月で、権利落ち日の29日にストップ安の1,345円まで売られました。この日は売買がほとんど成立せず、売りが30日に持ち越されて続落となりました。
アナリストの視点 第3四半期累計は減収ながら営業増益で、収益構造の改善は進んでいます。予想EPSは77円台で、PERは16倍程度まで下がりました。権利取り目的で膨らんだ分が剥がれただけで、業績の評価が変わったわけではありません。
ディーラーの視点 発行済株式数が約158万株と非常に少なく、普段の出来高も薄い銘柄です。少ない売りでも値が大きく動くため、今回のような権利落ちでの急落が起きやすい。優待を目的とした買いの手じまいが終われば落ち着きやすいものの、流動性の低さは常に意識しておく必要があります。
今後の展望 11月の本決算で増益を確保できるかがポイント。株価は権利取り前の水準まで戻りつつあります。
配当データ 予想配当:無配(株主優待のみ) / 配当性向:無配のため0%
まとめ
日経平均が1,200円を超える上昇となった日に、これだけ売られた銘柄は「地合いでは救えない悪材料」を抱えています。本日の10銘柄は、大きく3つに分けられます。
- 業績・事業そのものへの打撃:アクセルスペース、メディシノバ、アドバンスクリエイト、ウェッジHD、リベルタ。回復に時間がかかり、逆張りの難易度は高め。
- 制度・需給による下げ:SBIインシュアランス(合併比率へのサヤ寄せ)、デジタリフト(優待権利落ち)、Skyfall(上場直後の過熱の反動)。企業価値の評価そのものは大きく変わっていない。
- 決算の受け止め方の問題:スローガン、ファーストアカウンティング。中身次第で見直し余地がある。
逆張りを考えるなら、2番目・3番目のグループの中から、下げ止まりを確認してから検討するのが現実的です。
※本記事は公開情報をもとに、証券会社のアナリストおよびディーラーの一般的な分析視点で筆者が整理したものであり、特定の人物の見解ではありません。株価は2026年9月30日の東証終値です。配当・配当性向は会社予想または公表指標からの推計を含みます。投資判断はご自身の責任で行ってください。
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